不眠症とは
不眠症とは、入眠障害(寝つきが悪い)・中途覚醒(眠りが浅く途中で何度も目が覚める)・早朝覚醒(早朝に目覚めて二度寝ができない)などの睡眠問題があり、そのために日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気のことです。
※引用元:厚生労働省のWEBサイト
不眠症の種類
不眠症の種類には大きく分けて4つあります。以下症状に当てはまる場合は、あなたも不眠症の可能性が高いと思われます。一つずつ解説していきます。
①入眠障害
眠りたいと思ってもなかなか寝つけず、入眠まで30分以上かかってしまう。
②中途覚醒
眠りが浅く夜中に途中で何度も目が覚めてしまう。年齢を重ねるに伴って、起こりやすい症状。
③早朝覚醒
早朝に目が覚めてしまい二度寝ができない症状。起床するつもりだった時刻よりも2時間以上早く目覚めてしまう。
④熟眠障害
睡眠時間は十分なはずなのに、ぐっすりと眠った感じがしない状態です。背景に睡眠時無呼吸症候群が隠れていることあります。
不眠症のよくある原因
不眠症になる原因として以下の環境や習慣があげられます。生活リズムやご自身で改善できることを少しずつ見直していくと良いでしょう。
- 仕事や家庭、学校など人間関係のストレスの多い環境
- 不規則な生活習慣
- 睡眠時無呼吸症候群、脳神経疾患、呼吸器疾患、慢性副鼻腔炎など
- 多量のアルコール摂取や薬の副作用など
- うつ病など精神的な疾患
不眠症改善のための5つ方法と理由
不眠症を改善する方法は個人によりますが、一般的な5つの改善方法とその理由をご紹介します。
①規則的な睡眠スケジュール確立
理由:規則的な睡眠スケジュールを維持することは、体内時計を調整し、自然な睡眠サイクルを促進します。これにより、寝つきが良くなり、深い睡眠を取りやすくなります。
②寝る前のリラクゼーション活動
理由:ストレスや不安は不眠症の一因です。寝る前にリラクゼーション活動を行うことは、緊張をほぐし、入眠を助けます。例として、マインドフルネス瞑想・ヨガなどの呼吸法や、ストレッチで軽く身体を動かすことが深い睡眠を促進します。アロマテラピーやお気に入りの落ち着く香りを嗅ぐのもおすすめです。
③寝室の快適化
理由:寝室の環境が快適でない場合、睡眠の質が低下することがあります。寝室を暗く、静かで涼しい場所にし、快適な寝具を使用することが大切です。
④適切な食事と運動
理由:寝る前に大きな食事やカフェインを摂取すると、睡眠を妨げることがあります。また、適度な運動は健康な睡眠を促進する一方、過度の運動は就寝前に活発な状態を維持する可能性があるため、適切なタイミングで行うことが重要です。
⑤電子機器の使用制限
理由:スマートフォン、タブレット、パソコンなどの電子機器の画面から放射される青色光は、メラトニンの分泌を妨げ、入眠を遅らせることがあります。寝る前に電子機器の使用を制限するか、ブルーライトカット機能を活用することで、睡眠の質が向上します。
これらの方法は一般的な不眠症の症状を改善するための有用なアプローチですが、不眠症が長期間続く場合や重度の場合は、医師や専門家に相談することが重要です。個々の状況に合わせた治療プランを立てることができます。
安眠効果のあるハーブティーおすすめ3選
ハーブティーは、自然の成分によってリラックス効果や安眠効果をもたらすことがあります。そのため、不眠症やストレスが原因で眠りにくい人にとっては、おすすめの飲み物です。以下に、安眠効果抜群のハーブティーの種類を紹介します。
①カモミールティー
カモミールには鎮静作用があり、リラックスを促す効果があります。ストレスを和らげ、眠りを深くするために飲まれることが多いです。
②バレリアンティー
バレリアンは、その鎮静作用により、不眠症の改善に役立つとされています。バレリアンティーは、眠りの質を向上させるのに特に効果的です。
③ラベンダーティー
ラベンダーはリラックス効果があり、緊張を解きほぐし、不安を和らげることができます。リラックスして眠りにつくために、就寝前に飲むのがおすすめです。
④オレンジフラワーティー
リラックスやストレス緩和に役立つ「シトラル」という成分が含まれています。寝つきを良くし、深い睡眠を促進に役立つのでおすすめです。
⑤ローズティー
ローズペタルから作られており、リラクゼーション効果があるとされています。花の香りや風味はストレスや不安を軽減するのに役立つをされています。また「ペクチン」という成分も含まれており、胃の健康を促進し、消化をサポートするため、夜間の消化の不快感を軽減し、快眠に寄与するとされています。
ハーブティーでの療法は、不眠症の症状を軽減する効果があるとされていますが、個人差があります。個人の体質に依存することから、医療的な治療の代替手段とはされていません。普段の生活習慣の中に取り入れ、継続することが大切ですが、重度の不眠症・睡眠障害の方は、医療機関に相談しましょう。
相乗効果のあるブレンドハーブティー
ハーブティーにはハーブ1種類だけを使ったシングルハーブと多種類をMIXしたブレンドハーブティーがあります。初めてハーブティーを飲む場合は、様々なハーブをMIXしたブレンドハーブティーがおすすめです。1種類の方が効果抜群に思う方もいらっしゃるかと思いますが、実はブレンドすることでそれぞれのハーブの効能効果が相乗的に発揮します。またシングルよりも飲みやすくなるのでおいしく続けやすいです。
ハーブはどんな組み合わせでもいいですが、香りが強いもの同士をブレンドすると苦くなってしまったり、おいしくなくなってしまう場合もあるので、初めはブレンドされたものを購入したり、お好みで2種類くらいからブレンドを試してみて、自分でオリジナルを見つけていくといいです。
睡眠改善法とハーブティーの関係
睡眠の改善にハーブティーが関連することはありますが、その効果は個人によって異なり、科学的にはまだ完全には解明されていませんが、睡眠の改善法とハーブティーの関係についてご紹介します。
①ハーブティーのリラクゼーション効果
ハーブティーの中には、リラクゼーション効果のある成分が含まれているものがあります。例えば、カモミール、ラベンダー、パッションフラワーなど、これらのハーブに含まれる化合物は、神経系を鎮静化し、リラックスを促進する作用があります。リラクゼーションが不眠症の症状に対して有効であるため、これらのハーブティーを飲むことが、入眠を助けたり、深い睡眠を促進したりするのに役立つことがあります。
②ハーブティーのカフェインフリー
多くのハーブティーはカフェインフリーであるため、就寝前に安心して摂取できます。カフェインは覚醒を促進するため、寝る前にカフェインを摂ることは不眠症の原因になり得ます。ハーブティーを選ぶことで、カフェインによる睡眠障害を回避できます。
③嗜好品としての心地よさ
ハーブティーは一般的に心地よい風味や香りを持っており、これがリラックスを促すのに寄与します。ハーブティーを飲むこと自体が、リラックスタイムとして認識され、心地よい環境を作るのに役立つことがあります。リラックスした状態で寝ることは、睡眠の質を向上させるのに役立ちます。
まとめ
現代の忙しい生活による睡眠不足は、多くの人々が直面する深刻な問題となっています。日々の仕事や学校生活でのストレス、スマートフォンの長時間使用など多くの要素から睡眠不足を奪い、夜間活動や飲食習慣の変化など十分な睡眠を妨げる要因があげられます。
睡眠不足は、免疫機能の低下や心臓、体重、血圧調整の異常など、健康上の影響だけでなく、認知機能や情緒の制御、集中力や記憶力の低下など精神的な影響や心理的苦痛を引き起こす可能性もあります。睡眠不足への対策として、日常生活の環境整備、ストレス管理など様々な対策をそれぞれが行っているかと思います。
ハーブは、医学的な根拠はないものの、リラクゼーション効果や嗜好品として睡眠促進効果があることから睡眠改善にハーブティーが効果的だと言われています。不眠症にお悩みの方はもちろん、健康的な生活を送っている方も、ご自身を忙しい日々を労るリラクゼーションやストレス軽減にも効果的のため、ぜひ生活習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。