– 冷え性とは
– 冷え性の症状と4種類別のタイプ
– 身体が冷える原因
– 冷え性対策NG行動
– 冷え性の改善方法
– 冷え性改善に効果のある食べ物
– ハーブや精油を使った気軽にできる末端冷え性のセルフケア
– 冷え性におすすめの身体を温めるハーブ種類
冷え性とは
冷え性(冷え症)とは、血流が悪くなることで起こる症状の一つです。血流が悪くなると、毛細血管へ温かい血液が流れず、血管が収縮し、身体に必要な酸素や栄養が行き届かないため、蓄積がされた老廃物などが排出されづらくなります。一般的には、人が寒いと感じない状態でも手足が冷たくなっている症状のことです。
冷え性の症状と4種類別のタイプ
冷え症の症状には、大きく4つのタイプに分かれます。それぞれの特長を解説していきます。
1.末端冷え性
体温は正常の状態でも、手足の末端部分が冷えている状態のことです。血流が悪く、血管が細くなっているので、手足の末端部分まで血流の循環されにくく起こる症状です。特に女性に多く見られます。
2.お腹に症状が現れる冷え性
起床時は、脇もお腹も同じ体温なのが一般的ですが、下腹部を触ったときにひんやり感がある状態のことです。脇よりもお腹の方が冷たく温度が低いと感じる場合は、内臓が冷えています。
3.上半身がほてる冷え性
上半身の部位(例:頭、胸、首、肩)が常に暖かく感じられる状態で、手足や下半身などの部位が冷えていることが多く、寒冷な環境や冷たい飲み物などによって引き起こされることがあります。
この症状は、血流不足や末梢循環などの体温調節の異常、ホルモンバランスの問題、または神経系の異常など、さまざまな要因によって引き起こされる可能性があります。
4.体温が低い冷え症
体温が通常よりも低い状態で、手足の冷たさが目立ち、しもやけなどの症状がある場合を指します。この症状は、寒冷な気候下での長時間の露出や血管の問題によって引き起こされることがあります。
身体が冷える原因
1.運動不足
筋肉量の低下は、血行不良の原因の一つです。運動不足で筋肉量が少ないと、代謝が悪くなり、体内で十分な熱を作れません。これが冷えの原因になります。
一般的に冷え症は女性の方が悩まされる傾向にあり、それは女性は男性に比べて筋肉量が少なく、脂肪が多い特徴を持っているためです。
運動は血流を改善し、基礎代謝を上げる効果もあります。また、筋肉の約70%は下半身に集中しています。特にふくらはぎは血流を心臓に戻すためのポンプとして機能しているので、ウォーキングやスクワットは特に有効です。運動は、代謝だけでなく、自律神経を整えたり、ストレス解消、ダイエット効果など様々な効果が期待できます。年齢とともに筋肉量がすくなくなっていきますので、意識的に運動習慣を身につけていきましょう。
2.食生活の乱れ
食生活が乱れると栄養バランスが崩れ、体内の代謝や循環が正常に機能せず、体温調整に必要なエネルギーの生成が不足します。また、冷たい飲食物の摂取や栄養の偏りも体温を下げる要因となります。
3.ストレス
ストレスは交感神経の興奮を引き起こし、血管を収縮させる効果があります。そのため、血液の循環が悪くなり、体温が下がる可能性があります。また、ストレスが持続すると免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなるため、体温が下がることも考えられます。
4.自律神経の乱れ
自律神経の乱れ:自律神経の乱れには交感神経が過剰に働く交感神経亢進型と、副交感神経が過剰に働く副交感神経優位型があります。交感神経亢進型では血管が収縮し、体温が下がることがあります。副交感神経優位型では血液循環が悪くなり、体温が下がりやすくなります。
5.喫煙
喫煙は血管を収縮させる作用があります。そのため、体内の血液循環が悪くなり、体温が下がる可能性があります。
6.鉄分不足
鉄分はヘモグロビンの成分であり、体内の酸素運搬に重要な役割を果たしています。鉄分不足の場合、酸素供給が不十分になり、体温調節機能が低下することで体が冷えやすくなります。
7.便秘
便秘は腸内環境の乱れを引き起こし、腸の動きが鈍くなるため、体内の代謝が低下します。また、便秘により腸内に老廃物や毒素が溜まることで、免疫機能が低下し、体温の調節が悪くなることが考えられます。
冷え性の改善方法
1.飲食に気を付ける
冷たい飲み物や氷を控えて、温かい飲み物や温かい食べ物を摂るように心掛けます。代表的なものとしては、温かい飲み物やスープ、生姜を使った料理、体を温める効果のある食材などがあります。
2.服装に注意する
適切な防寒対策を行います。冷え性の人は特に足先や手先が冷えやすいため、厚手の靴下や手袋を使用したり、着る服の中に暖かい素材や着ることで体温を保てるアイテムを取り入れることが重要です。
3.湯船に浸かる習慣をつける
入浴する際に、湯船にゆっくり浸かることで体を温めることができます。入浴後にはなるべく早く暖かい服や毛布で体を包み、冷えにくい環境を作ることが大切です。
4.喫煙に取り組む
喫煙は血管を収縮させ、体温の上昇を妨げるため、冷え性を悪化させる要因となります。禁煙することによって血行を改善し、体温を上げる効果が期待できます。
5.良質な睡眠を取る
睡眠不足や質の悪い睡眠は体温調節を乱し、冷え性を引き起こす原因となります。快適な睡眠環境を整えるため、寝る前にリラックスする方法や、布団や寝具を暖かいものに変えることが役立ちます。
6.適度な運動を行う
適度な運動は血液循環を促進し、体温を上げる効果があります。日常的に軽いストレッチやウォーキング、有酸素運動などを行うことで、血行を良くし、冷え性の改善につながります。
7.栄養バランスの良い食事を摂る
栄養バランスの良い食事は代謝を改善し、体温を上げる効果があります。特にビタミンB群や鉄分、タンパク質を豊富に含む食品を摂取することがおすすめです。
8.筋肉をつける
筋肉がある程度ついていると、基礎代謝が上がり、体温が上がりやすくなります。軽い筋トレやウエイトトレーニングを取り入れることで筋肉量を増やし、冷え性を改善することができます。
9.入浴で身体を温める
長時間の入浴やお湯を使ったパック、温泉などを利用することで、身体を温めることができます。入浴後にはできるだけ早く体を乾かし、温かい服で体を暖めることが大切です。
ハーブや精油を使った気軽にできる冷え性のセルフケア
セルフケア①:アロマバス
アロマバスは、冷え性の改善に効果的なセルフケア方法の一つです。アロマオイルを使った入浴剤をお風呂に入れることで、温まりながらリラックスすることができます。特に、シナモンやジンジャー、ローズマリーなどの温かみのある香りの精油を使用すると、体を温める効果が期待できます。また、血行促進や筋肉の緩和効果もあり、冷え性の症状の緩和に役立ちます。
セルフケア②:ハーブティー
ハーブティーは、内側から体を温めるための良い方法です。特に、ジンジャーやシナモンなどのスパイスや、ウコン、クローブ、シソなどのハーブを使用したハーブティーは、体を温める効果があります。これらのハーブには、血行促進や代謝アップの効果があり、体温を上げることにより冷え性を改善することができます。ただし、妊娠中や持病を抱えている場合は、医師に相談することをおすすめします。
セルフケア③:香味野菜
香味野菜とは、ニンニク、ネギ、生姜、唐辛子などの風味のある野菜のことを指します。これらの野菜には、体を温める効果があります。食事にこれらの香味野菜を積極的に取り入れることで、代謝を促進し、血行を改善することができます。また、香味野菜には抗酸化作用や抗炎症作用もあり、免疫力の向上にも役立ちます。冷え性の改善には、食事においても積極的に取り入れることが大切です。
冷え性改善に効果のある食べ物
1. 根菜
根菜類には、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。また、体を温める効果のある成分も多く含まれています。根菜類の代表的な例としては、にんじん、かぼちゃ、ごぼう、大根、かぶなどがあります。
2.いも
いも類も、根菜類と同様に体を温める効果のある成分を多く含んでいます。代表的な例としては、さつまいも、さといも、やまいもなどがあります。
3.魚の赤身
魚の赤身には、血行促進に効果のあるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。また、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。
これらの食べ物を積極的に摂取することで、冷え性の改善に効果が期待できます。ただし、食べ過ぎは逆に体を冷やす原因となるため、適量を守って摂取することが大切です。
冷え性におすすめの身体を温めるハーブ種類
1.ジンジャー
ジンジャーには、血行促進や発汗作用などの効果があり、体を内側から温めてくれます。また、免疫力アップや疲労回復などの効果も期待できます。
2.ローズヒップ
ローズヒップには、ビタミンCやビタミンPなどの栄養素が豊富に含まれています。ビタミンCは、血行促進や免疫力アップに効果があります。また、ビタミンPは、血管の健康を維持する効果があります。
3.レモンバーム
レモンバームには、リラックス効果や血行促進効果があります。リラックスすることで、自律神経が整い、血行が促進される効果が期待できます。
4.ペパーミント
ペパーミントには、リラックス効果や血行促進効果があります。また、体をリフレッシュさせる効果も期待できます。
5.カモミール
カモミールには、リラックス効果や鎮痛効果があります。リラックスすることで、自律神経が整い、血行が促進される効果が期待できます。また、鎮痛効果によって、冷えによる痛みを和らげる効果も期待できます。
これらのハーブをシングルで飲むだけでなく、ブレンドして飲むこともおすすめです。ブレンドすることで、飲みやすくなったり、それぞれのハーブの相乗効果が期待できます。
まとめ
本記事では冷え症についての原因と対策や、冷え症におすすめのハーブをご紹介しました。紹介したハーブ以外にも身体を温める効果が期待できるハーブはたくさんあります。朝の目覚めに冷たい飲み物をガブガブと飲むよりも、温かいハーブティーを飲むと内臓の調子もよくなり、身体の芯から温まるので、ぜひ身体が冷えている朝や、気温の冷え込む夜に飲んでみてはいかがでしょうか。